読書

夏目漱石「それから」を読んだ

夏目漱石は「こころ」、本当に心を揺さぶられた。高校生の時に、あの時にわたしは何か知ってしまった。著しく文学に親しんだ気分だった。でも二度読んでわたしと彼はそれっきりだった。

数年後に「草枕」、詩人というものを知った。再びわたしは岐路に立った。

「それから」、どうにも冗長で退屈な小説だと思いながら読み進めた。しかし巧みな情景描写が嵐のように吹き荒れていた。いやそうではなくて簡単に庭に生えてくる雑草のように、気づけば存在するような態度で散りばめられていた。どうもやはりこれは良いかもしれない、と思い始めた時、白百合の香りがして、わたしは平安時代にたちかえった。鼻先がつんと上を向いて、上流にある大きな世界が一気に流れ込んできた。わたしはどうしてもこの風を吹かせたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA